「探求」する喜び…政府広報への疑問

我々はまるっきりのド素人集団である。
筆者の「原点」、秋田城跡と秋田城跡歴史資料館への訪問は2019年8月、その頃まだファッション誌しか読んでいなかったメンバーも居る。学問として「歴史学」を学んだ経験者は皆無。
さて、ド素人であるから故の疑問が如何に恐ろしいか?北海道史の近代での事例である。
アイヌ新法以来政府広報の動画はSNS上流れていた。
が、素直にあれを視て、何のバイアスも無く(好意的又は非好意的に)興味を持って検索すると幾つかの疑問にぶつかるハズである。

アイヌの剣の舞…
北海道で製鉄を行ったのは極近代。奥尻島らでtryした形跡あれど、大規模鍛冶工房痕跡はまだ発掘されていない。
アイヌのマキリらも酒田からの送付だと林子平が記述している。鉄が無いのに剣の舞…
②アットゥシ…
アイヌ紋様?を刺繍した衣装。北海道の樹木繊維ベースで、木綿の布へ刺繍し縫い付ける。あれ?木綿は江戸初期は輸入贅沢品、国内生産成功し、北前船で日本各地へ拡散したハズ…
ムックリ
竹製の楽器である。音色が独特で素晴らしい!…ただ良いの?秋田でも竹の自生ってあまり見掛けないが…因みに孟宗竹林に至っては、松前藩重臣新井田氏が「安政期(幕末)」に持ち込んだとされる。材料の竹が無いのに伝統楽器? 東北でも「竹の子」と言えば根曲がり竹、つまり笹竹なんですよ。
④チンパオリ…
アイヌの儀式「熊送り」は、正装で行う由緒正しい物…待った!その正装、チンパオリの起源は、寒冷期が始まり戦国武将が寒さよけに羽織った「陣羽織」が起源とされる模様。
つまり、戦国時代以前に遡る事が不可能。

興味持って何気にググるとこの程度の疑問には至るかと思う。
②~④に至っては、文化の象徴的アイテムなのに、江戸期位迄しか遡る事は出来ない。
それ以前はどうなのか?答えは「解らない」である。遺跡からの出土無いのだから、答えられるハズもない。仮にその「原型」でも有れば推測は可能。だが、無い。②~④の材料を持つ者が中世北海道に存在したなら、それ、外国からの侵入者になっちまいますけど…宜しいのでしょうか?

疑問を持つから「探求」する…
我々はド素人故に、「解らない」ので探求しているだけだ。
が、少なくとも、政府広報そのものが事実ただと言いきれば、新たな矛盾としてその身に降りかかるだけの事。

ここだけでも、人の話を鵜呑みにする危うさを露呈していると思うが。
疑問を持ったら自ら探求すれば良いだけである。