珍しい「萱野姓」の不思議…見えなくなった「亘理伊達氏」家臣

https://tekkenoyaji.hatenablog.com/entry/2020/07/06/135923

ここは、歴史の話とは少し切り離し読んで戴きたい。
実は、アイヌ初の国会議員の方が「萱野茂」氏であるとのツイートを見た。
ちょっと引っ掛かるところが有ったので調べてみた。
萱野氏…
とても珍しい姓と思ったが、何となく何処かで見た様な気がしたからだ。
やはり全国3800位台の珍しい姓で、摂津源氏とかとの関わりある家柄が多い様で、武家系。
かなり日本中では分布が偏るそうで、それがむしろ武家系である証でもあるらしい。
(主君の命で一族上げ、新天地へ向かう事が多い)
何故、記憶していたか?
伊達成実公専門サイト 成実三昧 を見ていた時に「萱野姓」を何となく見ていたから。
(実際は「萱場姓」の隣だったから)
亘理伊達氏初代成実公の時代に「萱野左馬之助」ら亘理伊達氏の家臣団にも、萱野氏はいた模様。
しかも左馬之助に至っては「馬上」…
家臣を持っていたと言う事。
これなら、摂津源氏からの分派でもおかしくない。

摂津源氏系以外として、萱の原野の近くに住んでいた由来説も説明にはある。
「萱場氏」は、伊達公から萱場を与っていたので賜った姓とか…

が、これがアイヌ姓となるとどうだ?
これでもか!と言う武家系…和人の姓を名乗るか…?
それも、明治までアイヌは「文字を持たぬ」文化集団と言う設定がある。
所謂和人の誰かのアドバイスで名乗ったとしても、「茅野」だって「加屋野」だって良い…わざわざ画数の多い字を選ぶのも不合理な気もする。
少々モヤモヤがあったので、図書館ついでにみてみた。

武家らは古文書らから一族の繋がりが追えるので、こんな辞典もある。
宮城県姓氏/家系大事典」 同書編纂委員会編纂 (株)角川書店 平成六年七月六日…
これによると…
「萱野氏」は…乗って居ない…
十五年位掛けて調査したとあるが、丁度589頁に「かめ」~「かり」があり、「蒲生氏」の次が「萱場氏」…「萱野氏」は抜けている。

武家は「家の存続」が至上命題。
理由無くば、簡単に途切れたりしないのだが…
亘理伊達家臣団として、一族で北海道へ?
何らかの理由で先行し北海道へ(意味深)?
でも、現状「萱野氏」は平取付近に集中している。
何せ珍しい名字なので、姓名系検索サイトでも割とハッキリ出るであろう。
偶然にしては、面白い因果…
と、言っても本当に因果かも解らぬ、

北海道へ渡った亘理伊達家臣団から追跡すれば、解るかも知れない。
昔名乗った姓を、改めて維新に合わせ使う…無くはない。

が、ここから先は、調査はしない。
何せ個人情報が含まれてくる。
筆者の調べるべき話では無いと考える。

ただアイヌって、かなり封建的要素が強かったと聞いている。
姓名系の研究者にすれば「意味のない姓は無い」そうだが…


まぁ謎なんか日常的に転がっている。
着目するか否かだけの話…と、言う意味だけで捉えて戴きたい。