「北海道移住団」に、退路無し、あとがき…これに吉田菊太郎翁の主張を重ねてみれば?

https://tekkenoyaji.hatenablog.com/entry/2023/02/18/210633

さて、何故わざわざ「旧土人保護法」の制定タイミングを一緒に紹介したのか?

当時の世相と比較してみると、その背景が解り易いだろうから。

災害らも含め、愛知県移住団の様に集団移住するケースは各種あったであろう。

同時に、当時の北海道庁にすれば土地の割当らを迅速に決定する必要に迫られていたのも、想像に易しいだろう。

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旭川市史に於いては第7師団設置が強調されている。

が、この様に集団移住の話が請願される様になり且つ都市化が急速に進めば、遅かれ早かれ地上げ屋の参入と土地の転売騒ぎは出てきただろう。

問題スタート時点の「給与地のダブり」も、職務上のミスと言う事にはなっているが、本当のところはどんなものなのか…

移住理由がまちまちであるが故に、災害対応らの理由がついた場合は優先事項として処理が必要なのもあるだろう。

その辺と、当初住んでいた人々との兼ね合いを背景として重ねれば、何故土地問題が発生したか?らも解るかと。

これだけ重い決断をし、不退転の決意で望む人々が居た。

当然、優先順位は跳ね上がろうもの。

単純な話ではなかったのではないであろう。

 

さて、

ここから更に想像…

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吉田菊太郎翁の話では少々嫁の来手不足に触れていた。

その上で「同族よ、奮起すべし」と激を飛ばす。

ここで親の立場の視点で…

吉田翁も若気の至りはあった。

また、

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マスコミの世論操作はこれだけではないだろう。

さて、

方や、「古いアイノ」のイメージが流布され、開墾は進まず、若気の至りの者がそのイメージを更に下げる…

此方、戻る場所もなく不退転の決意で入植を成功させようとする為にがむしゃらに働く…

どちらの家に嫁に出すか?

間違いなく後者だろう。

就職にしても同様に、後者を雇うだろう。

では、これを差別と言えるか?

親や雇用主の立場で考えてどうか?

まぁこれらの問題は、当時の背景と世相を重ね合わせて考えるべきだと、我々は考える。

 

吉田菊太郎翁ら、活動家第一世代は割と一貫している。

・「古いアイノ」と「新しいアイノ(即ち自分達)」は分けて考えて欲しい…

・「古いアイノ」イメージを刷り込む観光アイノはダメだ…

・教育条件らが整い「新しいアイノ」はもう保護政策は必要ないので、平等に扱って欲しい…

・その分、我々も奮起し社会に役立とうではないか…

そう、彼らは「平等にしてくれ」とは主張しているが、「迫害があるから権利をよこせ」なぞとは一言も言ってはいなかった。

 

それが、何時から変わり始めたか?

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河野本道氏によれば'70~'80で、それら主張も学会らの傾向も変っていったと書いてある。

そして、それらはマスコミによって変わった方向に強調されだした…か。

これをどう捉えるか?

 

問題解決には「検証」が必要。

だが、誰も「検証」なぞしてはいない。

それはマスコミ始めとしたジャーナリズムも、学会も、行政,立法も皆同じ。

それは、「これで良いと考えている」に他ならないだろう。

だから、河野本道氏の問いかけに答えられる者も現れるハズもない。